2016年6月29日水曜日

Vol.196「早朝、渋谷サファリパーク」の巻

ちょっと早すぎやしませんかね、こないだ年が明けたばかりのような気がするんだが、一ヶ月か二ヶ月を知らぬ間にすっとばしてやいないかってくらい早く感じる。もう6月も終わりだ。今年の正月、1月5日は江ノ島で黒鯛を釣った。こうやって一つ一つ思い出していけばきっとそれなりに色々あったのだろうけど。前にも書いたけんど、年齢いくごとに時が過ぎるのが早く感じるのは、慣れるからだと何かに書いてあった。毎日に、一週間に、一ヶ月に、季節に、一年に、その流れに、何度も繰り返していると慣れていくからと書いてあった。なるほどなとおもった。旅に出ていないからかもしれないな。それとは逆に、年齢いくごとに、儚さゆえにか桜に立ち止まったり、花が綺麗だと、昔よりぐっときたり、飲めなかった日本酒が美味しく感じたりといった変化もあるわね。梅雨、まだ本番前だというのに紫陽花が少し黄ばんで枯れていく準備をしているのをみれば、「もうちょっと頑張りなはれ」なんて声かけたくなるこの頃、いかがおすごしか。

今朝、用事があったので早起きをして、渋谷のセンター街を自転車で走った。早朝6時頃か。爽やかな朝であったが、一晩中飲んで騒いでたのだろう若者達が男も女も酒に酔っ払い奇声を発したり道端に寝ていたり、介抱していたり、喧嘩していたり、みんな、でろんっでろんになりながら、ふらふらと何処からわいて出たのか、まるでゾンビ街であった。何度も見てきた光景だがやはり大丈夫かいなこの街はって気分になると同時に、いつも自分は大丈夫かいなと我がふり見直す。きっと一人一人とは大差のないことをやってるんだろうが、街の規模と時間と、こんなに大勢のヘベレケを見ることがなかなかないので異様な光景だった。サーカスの原理ってのがあるらしく、サーカスは真ん中で出し物をやり、それを囲むようにお客が座ってる。サーカス団が何か演るたびにお客は驚くのだけど、反対側に座ってるお客さんも目に入るので反対側で驚くお客さんを見てこちらもまた驚きが倍増して、驚きの相乗効果がうまれ、盛り上がりに繋がっているそうだ。そんなことを思い出し、きっとこのゾンビ達も渋谷の早朝、周りのヘベレケが目に入り、「これでいいのだ若者だもの、渋谷の早朝だもの、自分はもっとヘベレケだぞ、調子にのっているぞ 我の街渋谷おーいぇい」とステータスさえ感じているんじゃなかろうかしらってなヘベレケの相乗効果がうまれているんじゃないだろか。これ、書いていて思ったのだけど、早朝のヘベレケ風景として下北沢や新宿などもよく見てきたが、見る人から見れば同じようなものだろうけど、どうも渋谷はまた特殊であるようにおもう。新宿や下北沢、もっと言えばススキノの早朝には何かブルースのようなものが流れているのに対して、渋谷の早朝はパーリラッパリラパーリラッ的なものしか感じない。だからか、下北、新宿で見かけてもなんとも思わないだろうヘベレケで軽いノリのだらしのない男女などを渋谷で見ると「それでいーのかね、しかし」な気分になる。街に人に、やっぱりブルースってのはどこかに流れていてほしいもんです。

(さておき)

そんな早朝の渋谷の街を自転車をこいで行くと、自分は早起きをしているのでゾンビサファリパークだなこりゃと爽やかな視点から見ることができるが、どこか胃が窮屈になる。その光景に輪をかけているのが町中のゴミ。ポストの上にはキノコが生えてるが如く空き缶やらペットボトルやら、コンビニ前は散らかり放題で、ちょっとしたスペースがあればなにかしら転がっていて、ゴミ捨て場では食べ残しをカラスが集って食い散らかしてる。

ふとフジロックを思い出した。第一回目の富士山の麓で行われたフジロック、嵐が来て途中で中止になった。強い雨風に気温も低くて過酷な状況であったが雨宿りをしながらみんな避難して誰もいなくなったフィールドを見れば、ぐっちゃぐっちゃの泥とそれを覆うくらいの辺り一面ずっとゴミだらけのゴミの海だった。日本で初の大規模なロックフェスの悲惨な光景だった。そのことがあってか、それからのフジロックのゴミ捨て場はパワーアップ、ゴミ捨て場に力を入れて、年々その熱が広がって一人一人がゴミを落とさない光景を見た時、やっぱりフジロックってかっちょいいなとおもった。進んでるなぁとおもった。過酷な場所でも自分の責任で音楽を楽しむってことがそんなところにも繋がっていて、なんだか日本人として誇らしく気持ちがよかった。 きっとこうやって文化のレベルってのは上がっていくんだろなとなんとなくおもっていたので、あれから何年も経っての今朝の渋谷の光景にはやはりがっかりだった。ちょいと話それて、毎年、渋谷のハロウィンではゴミが大量に出ることから、去年のハロウィンには舛添さんが渋谷の若者にハロウィンの可愛らしいゴミ袋を支給していて、やるやん舛添さんとおもったものでありました。

「人は酒を飲んでダメになるんじゃない、もともとダメなんだってのを気づかせてくれるのが酒なんだ」とは立川談志さんの言葉であるけど、いやはやだからしてやはり、気をつけねばなぁと、がっかりしたり引き締めたりしながらサファリパークをさらに自転車で行くと、センター街の真ん中で青いTシャツを着た20名くらいが何かをやっていた。みればゾンビ行き交う中で、その青いTシャツを着ている人達はゴミを拾っていた。しかもベビーカーをひきながらの若いお母さんや子供の手をひきながらの若いお父さんがゴミを拾ってた。その中で、5歳くらいだろう男の子が道の真ん中に落ちていたジュースの容器を拾って、中身をちゃんと捨ててゴミ袋に入れていた。まだ小さい男の子なのにいつもやっていなきゃできないような動作、得意気でもなんでもなく当たり前の仕草でそれをやっていたのを見てなぜかドキっとした。大げさでなくその子の青いTシャツが眩しく見えた。きっとその時だけじゃないからだ。ゾンビの中で青いTシャツが光ってた。周りに訴えかけるんじゃなく、ただ拾ってた。当たり前に拾ってる姿が強くて大きく見えてかっこよかった。我ふり見直しながらも街やゾンビに対して「まったくしょうがねぇなぁ」と、ぼやきでほとんどだった心にその子の当たり前が眩しかった。「ごめんよ少年、たのんだ」とおもいながらそこを通り過ぎた。たった何秒かの出来事だったけど、写真を撮ったみたいに焼きついた風景だった。少年はゴミを道端に捨てない人になるんだろうな。ゴミだけじゃなくて、気持ちも、きっと人の分を拾える人は、自分の分をこぼさない人なんだろうな。どんなに遠くに行ってみても、派手に騒いでも、結局近くにある当たり前のことがいろんなことに繋がってくることを少しまた知らされた渋谷の早朝自転車でありました。と、今月はこのへんで。何をしなくても外にいるだけで大変な本格的な夏が来ますな、しまっていきますよ2016年夏!カモン!


ぼんぼんぼんと
かわいらしや紫陽花
最近は何かにつけて、っかわいらしっ て よくいいます。
年をとるとかわいらしいものも ますますかわいらしく見えてきますね。
というか かわいらしいもので一杯になったらいいね
街も人も
って
43の男がいうこっちゃないね。

こちらは かっこいいもの。
やはりみちゃうねそびえ立つクレ-ンとビルデング。
なるほど
かわいらしい

かっこいい
ってので一杯にすればいいのかもしれない
男子はかっこいいを
女子はかわいいで
その他の嫉妬や憎しみやなんかを塗り替えてしまえれたらいいね。

今年のジュテ-ムはロフトの40歳のお祝いでもあるね。

オレ マジウレシカッタッス イナカノトモダチ イナカデシカタベレナイテンリョウウドンヲ
オクッテクレタンス ジブンデツクッテモオイシカッタ ヤッホー。

6月1日 下北沢ラプソディー。photo by ai( I ∞ NOWA)

6月1日 下北沢ラプソディー。photo by ai( I ∞ NOWA)

6月1日下北沢ラプソディー、ゆかいでありました。写真、顔がぶれて心霊写真になってますが。

6月22日 RockJoint GB ONE NIGHT STAND pohoto by kumi noro

6月22日 RockJoint GB ONE NIGHT STAND pohoto by kumi noro

6月22日 RockJoint GB 一夜限りと言いながら、三度目の夜。
また新たな基準をもらいました。ラインが遠くなり今を走る力をもらいました。
ありがとうございます。

地元の友達 送ってくれた景色。
一年でこの時期にしか見ることができない景色 。
カエルの声が聞こえてくる 風の匂いがしてくる
帰っておいでと呼びかけてくる。
来年はこの時期に帰れたらいいな。


♦独占企画 諭介がお答え致します

■「こんにちは。 こちらには初めてコメントさせていただきます。 「ちょっとよくわからなくて気持ち悪いかも」って言うもんが、 同じもんかどうかは分かりませんが、何となく分かります。 光のような超音波のようなもん。 その事をお伝えしたくて、コメントしました。 インザスープ20歳、おめでとうございました。 これからも鈍行列車でシュポポポーです。 あ、自分、昨日誕生日でした」
(Jun 2016年6月4日 16:21)
→おっめでとう、超音波おくります。ツ-ツ-タ-タ-ツ-タ- インザスープもまだまだいきまっせ。お祝いと初コメントありがとう。

■「あらためましてインザスープ結成20年、成人式おめでとうございます。ゆっくりでもここまでずっとやり続けてきたからこそ、今だからこそ感じることだったり見える景色があるんですよね。 いつも最高に熱い時間をその場所で共有することができて嬉しいです。これからもその空間、その時間を共有できることを楽しみにしています。次は新宿ロフトですね!」
(柿の種 2016年6月5日 13:42)
→んだ、ゆっくりとでもやね。次回はロフトね。 これからもインザスープを共有してどこまでも体感してもらえたらとおもうわ。よろしくよっ。

■「インザスープの成人式楽しかったですね。成人式というタイトルもあったからか緊張感みたいなのがこっちにもありましたが、始まってみたら最初の曲からメンバーがニコニコしてて、さすがこれが大人の余裕なのかしらと感じていました。時間を重ねて聴いてきた歌を改めてこの曲好きだなと思ったり、好きなバンドが20年続いてて、大人になってもかっこいいなとそんなふうに思える今でよかったです。光や超音波のようなもの、インザスープのステージでもときどき見えますよ(笑)まだまだずっと光っていてください☆私にもインザスープのライブや音楽がなかったら出会えなかった人たちもたくさんいてきっと今より少し退屈だったかもしれないです。新宿ロフトのジュテーム楽しみにしています」
(A.T 2016年6月19日 23:58)
→おう!ジュテ-ム楽しみや、ロフトでワンマンは10年以上前だからね。 んだ光り続けますよ、応援よろしくっ。というかこないだ笑ってたんだね、緊張してたんだけどね。

■「もし諭介さんがインザスープじゃなかったら、きっと出会うこともなかっただろうし、奇跡的に出会えてたとしても私もコミュニケーション能力が極めて低いので諭介さんと繋がれる事も無かっただろうなあと思うので、諭介さんをインザスープに引っ張ってくれた吉田君とハイネケンの誘惑に負けた諭介さんに感謝です(笑) 私もインザスープの音楽や諭介さんと出会ってそれまで見たことがなかった景色を見せてもらったり、感じられなかった気持ちを見つけることができました。ありがとう。 新宿ロフトでもまた新たな景色を見せてください。 追伸  遅れましたが諭介さん、お誕生日おめでとうございます」
(夕陽 2016年6月25日 10:49)
→がはっ、吉田くんにとハイネケンに感謝やね ぼかぁハイネの他に黒ラベルも好きなんだけどどちらも星のマ-クがどかんとあって あぁやっぱりそういうことだよなっておもったわこの前。お祝いありがとね。

3 件のコメント:

  1. 時が経つのを早く感じるのは、慣れてしまって、1つ1つの出来事に心が動かないからなんだそうです。例えば、小学生の頃は何もかもが新しくて、挑戦したり驚いたり。ドキドキした体験が多いと1年が長く感じるんだそうで、ああ確かに子供の頃の1年は長かったーと、そんな話をテレビで見て納得しながらも、いろいろ覚えて慣れていくから、大人になれるのに、大人になると時間が短く感じるなんて、なんだか損してるなと思ったんですよね。でも、ゴミ拾いの少年は大人になってもきっとこんなこと思わなさそうですよね。私も損だ得だなんて思わず、自分のゴミも人の気持ちもこぼさないよう見習わなくてはと思いました。今は次のライブの日をドキドキしながら待っています。長く感じます(笑)

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  2. 早朝の繁華街のゴミの山はびっくり・・・というか嫌な気持ちになりますね。
    私は道端にゴミを捨てる人が嫌いです。それが好きな人だったらちょっと幻滅します。学生時代にお世話になった先生が道を歩いてた時に、信号待ちをしていた車の中からそのドライバーが窓からポイっとタバコの吸い殻を捨てたのを見つけて、先生はそれを拾って車内に「落し物ですよー。」と投げ入れたそうです。自分がポイ捨てをしないのは当然だとしても他人に注意ってなかなかできないものだからそんな先生をかっこいいなーって思いました。そして私も注意はできなくとも自分のはもちろん、他人のも拾えるようにしていきたいです。

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  3. 中尾さん、こんにちは。ヘベレケ方々の世代の違いで街の雰囲気は変わるのですなぁ。渋谷は只今若者世代の街なんですね。中尾氏と同世代だからかもしれませんが、やはり同じような心の声を感じます。(現在はどうかな、約10年前の早朝の渋谷は、冬は男女一緒に駅へ向かって歩いているのですが、夏は男女別れてるんです。女は道を歩いて男は道端に座っている景色が印象深かったです。)
    ゴミ、。よい話をお伺いしました。ゴミをポイ捨てない人間を心がけよう。ゴミを拾う心を養います。
    いいね!中尾氏の想い。を胸に音楽がんばってください。ジュテーム楽しみです。

    P.s. 東京でカエルの声を聞きますか?

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