2016年12月30日金曜日

Vol.202「アルバム『オレンジの太陽』」の巻

アロハオエ、こんばんわ。すっかり冬本番、気がつけば、もーいーくつねーるーとーお正月じゃないですかい。寒い日が続いて冬本番だわ。
おかげさまでこの連載の200回記念「大バカ野郎集会」も無事終わり、アルバムも無事リリースできてホっとしている年末、いざ来年前半はCDを持って全国回るべと燃えてる2016年年末であります。年の瀬、いかがおすごしか。

2015年の12月にクロダイ熱が再来し、2016年初めの1月5日に磯先輩との出会いもあって黒鯛を釣りあげて、クロダイが曲にもなり、クロダイに始まりクロダイに終わった年でありました2016年。
いや、もちろんクロダイばかりを追っかけていたわけではもちろんなく、1月2月とライブはお休みしたけんど、それ以降はおかげさまで2016年も音楽にまみれた年になりました。
最近つくづくおもう、音楽が色んな人と会わせてくれたり、色んな場所に連れて行ってくれたりしてくれる。お別れもいくつかあったけど、今年も音楽が色んな景色を見させてくれました。ありがとう歌音だ。2017年もエンジンぶるぶる絶好調、旅して色んな景色見れたらとおもう次第です。

ほんでもって今回は先日リリースしたアルバムのことを書きたいと。

連載200回目を記念してリリースしたアルバム「オレンジの太陽」。前々から色んな形で発表してきた曲や出していない曲を写真のアルバムを整理整頓してまとめるように、きちんとパッケージして出したいなという願望があり、作るならこの曲達だなぁと曲順を紙に書いて貼ったりしていたものでこのタイミングで出せたらなと、そんなことをこの連載を16年担当してくれてる田中さんに相談したところ、連載で書いてきたことから曲を作り「私小説的アルバム」を新たに作ってみてはどうかと提案をもらい、なるへそ面白そうだなぁと思って制作に入ったのでありました。

「私小説的アルバム」ってものがどういうものか、今までと何が違うのか、おおまかなイメージをしたところ、これも前々から挑戦してみたかった、ぼそぼそっとしたアルバムがおもい浮かびました。
本を読んで語るような、寝るときにも聞けるようなアルバムなんてことがおもい浮かび、今までよりもキーを下げて歌ってみようとか、いきすぎないようにしようとか、息使いも含めて声の中だけに全てがあるようなぼそぼそっとしたイメージ。ただこんなことがあったんだ、こんな景色があったんだよと伝えるイメージ。大袈裟じゃなく距離の近い1対1で届けるようなアルバム。ずっと前にも書いた版画家のイクトモさんの言葉、「歌は叫んだとしても歌詞は男のつぶやきなんだよ」そんな言葉も影響してるかもしれません。

また今回はレコーデイングエンジニアでアレンジャーでもある岡田ピローさんとの出会いも面白く、アルバムに大きな力をかしてもらいました。
田中さんより紹介してもらい一度会ってみることになって、新宿の居酒屋で会うことになり、会ってみたらばその時のインパクトが強かった。年は一回り下だとは聞いていたけど、ひっきりなしにウィスキーのロックを飲み、絶えずタバコを吸ってメガネは何度も机に落として体がどんどん斜めになっていって面白かった。若いのに珍しく昭和な感じがして、なんかが飛び抜けてた。それでいて話はしっかりしていて、あんまり会ったことのない感じがまたオモロく、なんか一緒にやりたいなとおもった。失礼ながらこちらはバンド形態ではなかったのでアレンジに多くは求めていなくて歌とギターだけでも成立するようなアルバムをイメージしていて、それさえ録音してもらえればとおもっていたので、それも伝えつつ、全体のイメージを伝えて、曲出し日を決め、スタジオに入る段取りをして、お互いに本当に組めるかどうか、まずは試しに一曲録音してみることになった。曲を出し、二人でスタジオに入りセッションしてあぁしよこうしよと練って、あとはピローさんがドラム、ベース、ギターを演奏して重ねたものを送ってくれることになり、送られてきた音源を聞いて嬉しくなった。よれよれで素朴でいい感じの音源に、伝えたこと以上の気持ちを汲み取ってくれたことがまたありがたく、アルバム全体を通して正式にお願いをして組むことになった。そんな出会いから約半年、音源のやりとりをしたり、スタジオ入ったり、連絡取り合ったり、呑んだり、田中さんも含め意見の交換をしたり、やり直したり、しながら出来上がったアルバムです。

そんなアルバム曲のこと、いつもはあまりやりませんが、私小説的な、ということで一曲一曲、インタビューごっこ形式で解説してみたいとおもいます。インタビュアーは読んでくれてるあなたね、質問は勝手に想像してもらえたらとおもいます。お付き合いのほど何卒。以下インタビューごっこ。

(インタビュアー以下ーーー)
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中:あ、どうもありがとうございます、光栄です。

「自転車こいでいこう」
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中:一曲目からですね、はい、よろしくお願いします。
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中:ですね、素朴ですね。これはギターの奏法をもっと身につけたいなとユーチューブみて訓練したギター奏法で、なんとかかんとかっていうカントリー奏法ですね。
6弦と5弦のベース音を交互に鳴らすのが特徴ですが、これだけ覚えて楽しくなっちゃてですね、これだけずっと弾いてて、その先にも難しい奏法が待ち構えていたのに画面とにらめっこするのに飽きて曲作っちゃったパターンですね。
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中:えぇ、よくありますね。何か一つの奏法を覚えたり、発見したりすると新しい曲を作りたくなりますね。訓練しようと思っていたのに横道逸れちゃって、だからギタースキルが上達しないんでしょうかね。とか言ってみたりして。カッコ笑い
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中:あはは、そういうタイプかもですね、唐揚げ弁当にハマったらずっと唐揚げ弁当みたいな。
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中:ですです、連載にも書いてました。当たり前にやっていたことも実感が湧く瞬間て面白いです。右足、左足~って。匂いがあるんだぁ~って気付いたり。そういうときはワクワクしますね。

「夕空、焼けて」
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中:あぁ、ありがとうございます。この曲はやっぱり仕事終わりの夕暮れ時に聞いてもらいたいですね。もう新橋なんかのサラリーマンのおじさんなんかが立ち飲み屋で呑んでるとこに流れてきて「あぁわかるわ中尾ちゃん」とか、夕暮れ時のコンビニ前のニッカポッカ履いた兄ちゃんなんかが缶ビール呑んでイヤホンで聞いてやったるぞとか思ってもらえたら、一人でもそんな人がいたら嬉しいです。そんな人と一緒に呑みたいですね。
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中:はい、出来たばっかりだったし、工場地帯ってのもあってか働くダブリンの人たちにも聞いてもらいたいなぁと最後に演奏しました。
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中:いやーわかんないですけどね、あちらの人たちからすれば全部新曲でしょうけど、はい、演奏できてよかったです。

「クロダイ」
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中:スタジオにこもって頭から作り始めて、面白くてあっという間にできました。悪ノリしてるかもなぁともおもったんですが今回だからできることの一つかもなぁと作りきって、後日ピローさんとセッションしてさらに悪ノリで最後にオマージュ入れてみたりして。
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中:いいですよね、はじめて聞いた時は笑いましたね、おもしろかっこいいギターフレーズとアレンジで。おかげでアルバムの全体像やそれから作るアルバム曲の幅が広がりました。
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中:そういう風にも聞こえてくれたら嬉しいんですけど、具体名ばんばん出ちゃってますからね、難しいかもですが、釣りする人だけじゃなく聞いてもらいたいですね。

「ジョロウグモとナメクジ」
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中:2015年の暮れにできた曲をまとめ直してできました。ずっと実家の家の裏の竹藪みたいなとこの景色が自分の中にあって、最近になってその風景が心にあることを実感して、なんだか嫌だなぁーっておもって。嫌なんだけどずっと残ってるってなんかあるんだろうなと。心にはあるもんだとおもうけど、できたら自分はそういう場所には行きたくないし、そういう生き方はしたくないなとおもう部分。そう思って自分の心や人の心、世の中のいろんなことを眺めて重ねてできました。自分の中では厄除け曲みたいみたいなイメージです。
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中:これもアレンジを聞いた時に、がはっとなりました。ピローさんの引き出しの多さにすっかり第一印象がくつがえされましたね。

「おいさんのルール」
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中:ありがとうございます。アルバムを作るとなってこの曲が一番最初にできた曲です。田中さんに今まで書いてきた連載の中から、いくつかを選んでもらってそれを読み直して選んで、自然とメロディーが流れてくるまで読んでできました。いつか歌にしてみたかったことで、きっかけをもらって出来てよかったです。
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中:ですです、ピローさんとお互いにできるかどうかのお試しの一曲でした。できた時はこのよれよれの感じを中心にアルバムを作れたらなぁと嬉しくなりました。最初に描いてた私小説的なアルバム像のど真ん中の曲ですね。ぐっすり寝れそうな。
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中:間奏に鉄琴を入れるのをピローさんにお願いして、イメージだけを伝えて、一発でイメージ通り汲み取ってくれて、バンドみたいな感覚を共有できて安心してそれ以降の曲もお願いしました。
夢の中で旅したい時に聞いてもらいたいですね。とても気に入ってます。

「今までの仕返し」
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中:はい、高校時代の漫才の相方、本田誠人のサプライズパーテーに向けて作りました。完璧なサプライズで大掛かりで、田舎からも内緒で友達がきたりして一生残るサプライズだったなと連載を読み直しておもって入れることにしました。
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中:はい、その時もそうだったんですが、鍵盤の大ちゃんと二人でいっせいのせで何テイクか録って選びました。大ちゃんがいい味だしてくれました。
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中:はい、当時は裾絞ってだぼだぼのがカッコイイとおもって履いてましたね。
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ビッグジョンってメーカーだったとおもいます。

「オレンジの太陽」
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中:そうですね、18年位前に作った曲です。
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中:私小説的なアルバムってことで真っ先に浮かんだ曲です。今までとはキーも下げて、まず家で弾き語りしたものを真っ先にアルバムのトーンやイメージを伝える意味でもピローさんと田中さんに聞いてもらいました。それから、新曲の制作に入りました。
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中:アレンジや全体のバランスに関して、やっぱり最後まで一番意見の交換をした曲です。
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中:バンドでの時とはまた違う角度で、今回やりたかったことの一つ、一番声でいきたいフェイクをグッと奥におさえてバイオリンに歌ってもらいました。

「シャララ」
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中:はい、ベイベーとか言ってます。自然と言えたのははじめてかもしれません。
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中:曲ネタはもともとあったんですが、アルバムの全体をみて一番最後にできた曲ですね。まとめ直して作れてよかったです。
ライブではもっと大きくやりたいですね。
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中:ですね、今回コンセプトありきで作ってみて、よりライブとアルバム作り、バンドとソロを分けて考えることができて、発見もあっておもろかったです。
今回のアルバムの曲はライブではキーを上げて歌ってみたり、アレンジや歌がどんどん変わっていったりできそうで、元々のシンプルな形をちゃんと作品にできた感があります。
ーーー
中:あ、最後ですか、あれはもともと「口笛吹いていこう」ってタイトルでエンディングにとおもったんですが、思いのほかマイクを前にすると唇が緊張するのか、うまく音が出なくてですね、何度かやり直してるうちにどんどん出なくなって、そんな時にピローさんがこれみよがしに何でもなくピーピー吹いていたので、ちょっとマイクの前でやってみてよ、なんつって言ってやってもらったらピローさんもマイクの前だと音が出なくてガハハなんつって二人で笑って、笑ったからか緊張がほどけて、また自分でやったら音が出て録ったんですが、タイトル打ち出すには恥ずかしく、入れないのはなんだかなぁってとこで最後に入れさせてもらいました。どこでもいつでも口笛鳴らせる人生がいいですね。
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中:はい、ジャケット撮影はお久しぶりの三浦麻旅子さんで、久々にセッションできて嬉しかったです。ジャケットデザインもデザイナーの松山さん、田中さんと、麻旅子さんの写真を中心にリクエストさせてもらったり意見交換を何度もしてイメージを合わせていってできあがりました。麻旅子さんの写真と左上の壁の黄ばみとも太陽の光ともとれる色がほのかに入ってるのが気にいってます。
ーーー
中:えぇ本当に、他にもマスタリングの柏大輔さんにも最終的な音の調整で感動させてもらったりとたくさんの人達の力をもらって出来たアルバムです。じっくり細かい音や声が聞こえるまで音量をあげて聞き込んでもらいたいのはもちろんですが、読むかどうかわからないけど旅に持っていく文庫本、時々パラパラっとめくってみるみたいなアルバムになってくれたらいいなぁと、持っていてほしいなとおもうアルバムです。
ーーー
中:はい、ツアーにいく予定です。今から組み立てます。
ーーー
中:はい、どうもありがとうございました。                              


以上アルバムインタビューごっこでありました。最後までお付き合いありがとうございます。

というわけで2016年、今年も気にかけてくれてありがとう。
来年も感じたことを曲で歌で、はたまたこの場所や色んな形で発していけたらとおもいます。
2017年、来年もよろしくです。

オモロいことで埋めつくしていい年にしたりましょ!

大バカ野郎集会終わり後日6ヶ月ぶりに釣りへ、釣り仲間の豪ちゃんと。この日極寒で風強く 場所を変えながら、日がのぼる前から日が落ちたあとまで。ほとんど釣れず、こりゃ修行だなと、豪ちゃんが帰ると言うまで自分からは帰ると言わないぞと半ば意地になりおもいましたが、先に降参したのは自分でした。翌日は筋肉痛になったりといい修行になりました。 
で、その日の釣果。自分はタコ一匹。げど~げど~ ですがおいしいので嬉しいげど~でありました。調理はペテカン ハマが来てくれさばいてくれておいしかったです。



こちらがピローさん、まず自分のギターをとってそれを聞きながら合わせてくれてるんですね。おいさんのルールに関してはクリック無しで録っていて、僕はリズムが一定じゃないので大変だったと思います。自分のヨレに合わせてくれてナイスヨレヨレグルーブで気持ちいい。

久々の場所で歌う。この模様はテレビ神奈川、2017年元旦、お昼12時から、キンシオ、しゃかりき、
キッズ劇場エース合同特番、「ダブリンの夜明け」にて。

クロダイちゃん、描きまして、違う愛着が湧いてきてしもて、
今度釣れたあかつきに、ちゃんとさばけるか心配です。

大バカ野郎集会、大成功に向けて何もないステージに朝早くから来て
セッティングをしてくれてた照明さん、音響さん。感謝です。

二本の竿を持ち、クロダイPV撮影日。ナイスPVを作ってくれた釼持さんに感謝です。

その撮影中に見つけたスタ-岩。英語で言うとスタ-ロック。ひっくり返してロックスタ-。

大バカ野郎集会、企画から司会から、音源やグッズ制作まで力をかしてもらいまくった田中さん、朝はやくから仕込んでくれて空間と音を作ってくれた照明さん音響さん、映像を作って流してくれた釼持さん、おいしい料理を出してくれたレストランスタッフのみなさん、現場スタッフのみなさん、場所をかしてくれて立ち回ってくれたtvkスタッフの皆さん、音を鳴らして支えてくれたメンバー、いつもこの連載を読んでくれたみんなに、そして足を運んでくれ集会に集まってくれたみんなに感謝です。100回記念のとき同様、映像あったり打ち上げあったりとイベント感満載で、8年に一度の集会に好き勝手しゃべりすぎましたが、少しでも楽しんでいただけてたら幸いです。長丁場のお付きあい、本当にありがとうございました。これからもまたこの場所にてぽちぽちと書いていきますので月に1度、お会いできたらと。何かの合間の時間潰しに読んでいただけたら嬉しいです。次回大バカ野郎集会、先のことすぎて、あるのかないのかわかりませんが、8年後に集まれたら大バカ野郎でまた集まりましょう。


♦諭介がお答え致します

■「中尾さんの歌の旅は、いろんな場所いろんな人と繋がりながら続いていくんだなとアルバム「オレンジの太陽」を聞きつつ、このエッセイの文を改めて読んで納得。
これからまたいろんな景色を見て感じて、いろんな人に出会ってそれが歌になっていくんでしょうね」
(柿の種 2016年12月16日 22:12)
→聞いてくれてありがとう。かもしれんね、その時わからなくても時間が経つと浮き彫りになって実感するくることってあるね。

■「おかえりなさい。諭介さんの歌は大丈夫だって信じていたけど、途中でやめさせられなくてよかったです。読んでいてドキドキしました。でも突然アイルランドでライブすると聞いて私はちっともピンと来なかったです。諭介さんの歌が世界に広がって欲しいと思っているのに、諭介さんが日本にいないってことが大きな穴のようでした。戻ってきてからの話を読んだり、集会で映像を見たりして、よかったんだなと思えるのに時間がかかりましたが、初めてのことに挑戦できるってきっと嬉しいことなんですよね。勇気がいることだし緊張もするし、できるかどうかわからないことが、できた!って喜びはきっと力になるように思います。またどこかへ繋がれるといいですね。そのときはちゃんと心から応援します。でも猛アタックはやめてください(笑)」
(A.T 2016年12月18日 1:58)
今回、ダブリン行ってきますと言ってからのみんなの、?マ-クが一杯見えて自分はなんだかオオカミ少年なんだなぁと教えてもらった感じでした。曲つくるのは毎回新しい挑戦だとおもうけど、今回ダブリンでライブしたのも新しい挑戦だったなと今おもうとおもうね。


■「大バカ野郎集会行きました。5時間のうちの大半を占めていたような気がした(笑)釣りの話は正直最初あまりよく分からなかったけど、楽しそうに話す諭介さんがキラキラ眩しくて、ちょっと興味がでてきました。

あとこの日購入したアルバムも全部の曲に諭介さんの色んな思いが詰まっている感じで、これからまだまだじっくり聴いていきたいです。

追伸 『シャララ』が特に心に響きました」
(夕陽 2016年12月23日 10:40)
ありがとう。思い出したら聞いてちょうだいね。

長丁場のお付きあいもありがと。最近は女性釣り師も多くなってるよね。クロダイ釣られたらなんだかまいっちゃうね。

■「中尾さん、こんにちは。夜と一緒に移動するなんて、サンタさんみたい! 
成田を出発してから日本に帰国するまで、めまぐるしいほどの発見と感動が内側から外側から連続だったのですね!!!これじゃ日本に帰ってきてからしばらくの間は、胸がパンパンであったんじゃないかなあと思いました。 
ロンドン素敵な街の景観です!これほど厳かで美しい建造物と日々の暮らしを営んでる人々の心には、おのずとその街の歴史に確かな愛着とプライドが生まれるでしょうなあ。。 
素敵なあの大時計は映画で見かけますね。。いいなあ。いいなあ。寺院。 
アザラシが泳いでるなんて!!野生ですか?水族館でした見たことないや。 
ダブリンは英語ですか?アイルランド語もしゃべってましたか? 
この旅を漢字一字で表すと何ですか?」
(たかの 2016年12月27日 8:24)
寂かや。あとコピするけど→→「おのずとその街の歴史に確かな愛着とプライドが生まれるでしょうなあ」。コレ、この感じがよかったんだとおもうのよね、あと音楽をだれでも楽しんでて、誰がやっても受け入れる体勢があって寛容でいいなとおもった。それなのに楽器屋にいくと日本の半分以下の品揃えで置いてあるのもなんつうか質悪くて、日本の楽器屋使えるのって恵まれてんだなぁと、恵まれすぎてんだなぁともおもたわ。

2016年12月3日土曜日

Vol.201「ロンドン、ダブリン日記の後半戦」の巻

寒さが痛い深夜、秋短くていきなりの冬、あっちゅう間に12月、今年の冬は寒くなりそうですな。風邪などひかぬよう過ごさねばですよ、いかがおすごしか。ほんとに時間が経つのが早い、ダブリンから帰ってきてもう1ヶ月もたったのかと驚く。恥ずかしながら心がまだどこかアイルランドにあるようでギネスビールの看板をみるとフラフラと入りたくなったり、やっぱりよかったんだなぁ、ぼかぁ好きだなロンドン、ダブリン……なんてことを想ったりもして。

そう、先月からの続きでロンドン、ダブリン記を書こうと思うのだけど、アメリカに行った時のようにこれといって事件が起きたり、ヤッホーな気持ちになったわけではないので何を書いていいのやらですが、ノッペリとしたダブリンの空よろしく、ノッペリと思い出したことを書いていこうと思います。連載201回目、おつきあいのほど何卒。

ダブリンのみんなと引き合わせてくれた日本人の友人等とも合流しロンドンの街並みを眺めたりご飯を食べたり。バッキンガム宮殿やウェストミンスター寺院など、石職人てすげーなぁーと何度もおもった。 日本で言うとこの宮大工さんってことになるんだろか。ウェストミンスター寺院の中は厳かで、天井 が高くてでかい。それでいて石像、建物の彫刻の隅々までの細やかさ、石が語るその歴史に神聖なものを感じて包まれ心が静かになる。帽子をかぶっちゃいけないと係の人に注意される。手に持って歩くので、癖で何度かまた被りまた注意される。いやはや何と言っていいやら、人の祈りは、石職人達の祈りは歴史を越えて、遠くから初めて来た僕をも包んでくれて心の底に足がぺたりとつくような気分になった。ここに通ったら死も怖くなくなるんじゃないだろか。街のいたるところにあるどでかい石像も、この街の人達の心を保たせているんだろうなとおもった。地震がないから昔の建物がずっと残せているんだと聞いた。建物も古く、これだけ歴史を感じさせるものの中で暮らすってどんな感じなんだろう。次から次に新しい建物を建て続けてる東京を思い出し、古いものと共存していることや、歴史が暮らしの真ん中にあることが少し羨ましくおもった。それにしても歩き喫煙率高し。そこもなんだか自分にはよかった。

夜、街を歩くとそこここの路上で歌ってる。聞いてみれば許可がいるとこといらないとこが分かれてるとのこと。街全体が音楽を受け入れてる。路上で歌って稼いで暮らしてる人がいるとのこと。その街の寛容さもまた羨まし。宿無しらしきおいさんは、日本と違って街行く人にお金をくれと次から次に猛アタックしていて積極的だった。なんだかそれは嫌だなぁと思ったけど、自分にはアタックしてこなかったので軽くオーディションに落ちた気分になる。

自分も路上で歌ってみることにしてギターを持ち歩き場所を選ぶ。営業時間を過ぎたアップルストアの前でギターケースを広げて歌った。「春夏秋冬」や「上を向いて歩こう」、「好きでいきていたい」など、昔から路上で歌う時に歌いたくなる3〜4曲を歌うと、何人かの人が立ちどまって聞いてくれて、小銭を入れてくれた。全部で5ポンドくらいか。なんだか嬉しかった。同時に15分歌って5ポンドだから時給にすると、ほほー暮らせないことはないし、いざとなったら猛アタックかとロンドン移住計画が頭をよぎる。

そんなロンドンを後にして飛行機で海を越えて1時間、アイルランドへ。東京大阪間くらいの距離だろか。空港に着くと、4泊お世話になるイジーが迎えに来てくれていて車で移動。この人が今回ライブハウスへ話を持ちかけてライブを決めてくれた。ノッペリとした曇り空が広がる空に、工場、二本のでっかい赤白煙突、田舎町、どこか自分の実家延岡を思い出す。途中 、港に寄りシーフードレストランへ行きクラムチャウダーを食べる。久々にうまいものを食べた。大丈夫だ、アイルランドは食べ物がうまいと一安心。海をみれば寒く深緑の寂しい海でアザラシが泳いでた。空も海も暗く寂しげだ。

ライブまでの日にちはイジー宅にお世話になり、日本人数名とイジー夫婦とその友達達数名と共同生活。日本人のみんなも英語で話し、自分だけがポツン。ニュアンスで大体わかるっぺでやってきたが生活となるとごまかし効かず、英語力のなさに完全に取り残される。サンキューサンキュー、ソーリーソーリー、コーヒーコーヒー、 など、一回じゃなかなか通じないので単語を2回言う癖がついた。

近くにギネス工場があり、観光地になっていて見学にいった。そこのバーでふたり組がアイルランド民謡をギターで演奏していて、それがよかった。HEAT WAVEの山口洋さんの音楽を思い出し、ルーツをみたようで痺れた。ギネスもうまかった。あとはみんなで馬に乗ったり、一人で川沿いをずっとマラソンしたり、部屋でギターを弾いたり、ギネスを飲んだり飲んだりして過ごした。

先月書いたけれど番組収録現場の町田から直接成田へ向かった、収録終わりに番組のスタッフが荷物の多い僕を見て、どこかに行くんですかと聞かれ、ライブをしにアイルランドに行ってきますと答えて別れ、バスに乗って運転手さんとふたりで成田へ向かっているところへメールが入り、もしかすると追っかけていくかもしれませんとのことで、心強くおもい、ぜひ!と返信。ライブ前日に本当に来てくれて通訳の方と3人で夜の街へ行きギネスビール。久々に伸び伸びと日本語だけで話せて助かったというような気分になる。

翌日はライブ当日。ダブリン市内でロケをし、路上で歌い、ライブのチラシを配った。一旦家に帰りライブまで2階の部屋で電気を消して寝る。横になるも眠いのに緊張してんのか寝れずにずーっとぼーっとして体調を整える。どこで歌おうと変わらない。いつも通りやるだけさと言い聞かせる。言葉の通じない場所でのライブは初めての経験。アイルランドでは老舗のライブハウスだとは聞かされていたけれど、ライブ会場へ行ったこともなくリハーサルもない。予想もつかない。やっぱり緊張した。その日はハロウィーン当日、街のそこここで花火が上がってる。時々子供が一階の玄関を元気よく叩いて、お菓子をもらいにくる声が聞こえてくる。静かな街に遠くの花火の音と子供達の声だけが聞こえてた。

会場の入り時間がせまってきたので歩いて会場にいく。街に近づくにつれて顔にペインティングした人達が多くなりハッピーハロウィン。ライブハウスにつくとステージへ、新宿ロフトのバーステージくらいの大きさのステージ。順番決めをして4組中2番目。今回このライブに向けてあらかじめ4曲と聞いていたので、日本で英訳した歌詞のテキストを作り持っていった。英訳の上に、インザスープのDVDでもジャケの絵を書いてくれた友達の画家、miyuさんが一曲一曲をイメージして絵を書いてくれた。これがまた心強かった。テキストを会場にいる人達に配り自分の出番を待った。1組目はニューヨークから来たスキンヘッドの二人組、勢いあって元気で面白かった。すぐに自分の番が来てステージにあがってギターをつなぎアイムカムフロームジャパンよろしくどうぞ的なことを言って一曲目を歌うと、歌の中に入れて落ち着いた。終わると拍手をもらって一安心。残り3曲を演奏。僕はバンドマンだからか弾き語りの時も表に出ていないバンドの音、リズムが自分の中に流れていて、その上で歌ってるようにおもう。何人かのお客さんが勝手にそのリズムを感じて揺れてるのをみて、自分達がやってきた音楽で通じれた気持ちになって嬉しかった。

自分の出番が終わり、フジロックに出たことがあるというアイルランドの二人組が演奏、4番目の男の子は客席からのヤジで途中でやめさせられてた。ここの客は音楽に厳しいよと聞かされていたけど、それを目の当たりにした感じだった。その代わりに客席にいた女性歌手が飛び入りし、抜群の歌唱力の一曲で締めた。あっという間だったけど刺激をたくさんもらった。

終演後、トイレに行くつもりが地下に迷い込んで扉を開けたら、その日は使われていない大きなステージが暗がりの中にあってカッコよかった。誰もいない暗がりの中に入り、立っている床を見ると新宿ロフトと同じ市松模様でなんだか縁を感じ、呼ばれてきたような気持ちになった。いつかはこのステージに立ちたいなとおもった。その日もギネスがうまかった。

そんなこんなでノッペリと書きましたが、初めての経験をするたびに高校時代に3つ4つのコードを教えてもらってからの旅なんだなぁと元々を思い出したりもして、またこれからが膨らみそうです。 と、今月はこの辺で。 続きは写真で、大バカ野郎集会で、また、tvkが映る人は正月の特番の中でもライブやロケの風景が 流れるとのことですのでぜひに。

さぁていよいよ200回記念大バカ野郎集会、ダブリンの話や映像、クロダイの映像も交えながら、完成したアルバムの曲達を中心に披露できたらと、おしゃれ街に緊張することなく気軽に楽しめたらとおもっとります。12月11日、横浜にて会いましょう。

[TICKET]
https://nakaoyusuke.thebase.in/




https://nakaoyusuke.thebase.in/

これがウェストミンスター寺院。たしかそうだったよなと今、
パソコンで念のため調ぶれば、当たっていた上に
世界遺産に登録とあって感動。
なるほどやっぱりそのレベルであったかってな厳かレベル。

感動したっすありがとうございましたっ。と
ウェストミンスター寺院を出て側面部分をパシャリ。

ビックベン。これもたしかそうだったよなと調ぶれば、これもびつくり。
ビックベンとは この中に入ってる鐘の愛称で建物名はエリザベスタワーと言うらしい。
と言うかそれも2012年に改名されたとのことで元々はクロックタワーという名前だったらしい。
ウェストミンスターの一部。我々日本人に馴染み深い学校のキーンコーンカーンコーンの元になった鐘。
あの曲名が「ウェストミンスターの鐘」と言うらしい。今更ながら知り、へーだ。

カムデンタウン

カムデンタウンのトイレ。位置がたけーなーとパシャり。

気軽にみんなやれる路上、どんなにはじめたばかりなんだろうなぁってひとも。
音楽が気軽にみんなの近くにある感じがした。
でも楽器屋さんは日本の方が何倍もしっかりしていて
品物も比べ物にならないくらいしっかりしてるんだなぁとおもった。
めぐまれてるんですね。日本の楽器屋さんが使えるって。

若者の街原宿って感じかカムデン

街に落ちていたキーボードスタンド。大ちゃんを思い出す。

日本の大使館。半旗。

路上で歌う私。

今回のアルバムでもありますが、宿無しのおいさんかなぁーとおもいきや
画家のおいさん。素敵な目をしてた。
いろいろ街の気をつけたほうがいいことなど教えてくれた、ゆったりとしたいい時間だった。

そしてダブリン。やっぱりドン曇りでお出迎え。

どこも室内での喫煙禁止。喫煙率高し。
よってパブでは人が店の外に溢れてタバコを吸いながら立って飲んでる。
そこここで見かけた風景。

かわいらしやアンブレラ、あちこちにモニュメントやらこんな遊び心があって、
そんなとこにも惹かれてた。 

今回はトイレによく目がいった。
トイレも配管がむき出しのとこが普通にあったりと、
日本のほうが手がこんでるんだなぁとおもった。

イジー宅の二階より。静かなハロウィン。

そしていよいよライブハウス、ウェランズへ。

紹介されて、いざ。

ハッピーハロウィン。これがmiyuさんが書いてくれた一曲一曲の絵と英訳。
気に入ってくれたようでぱしゃり。

迷い込んだ市松模様。

いざ帰る日になって晴天。ありがとうダブリン。またいつか!

東京到着。

帰って早々、藤沼さん誕生日ライブ。外丸さんと藤沼さんと。

お久しぶりっすなプライベーツは延原さんと。

今回のダブリンライブの一部など
tvkのお正月特番の1コーナーで流れるようなのでテレビ神奈川が映るはぜひ。
自分家は映らないので見た方いればご報告よろしくどぇす。
日にちなどわかったらまたブログツイッターでお知らせします。

アルバムにも入ってます。クロダイかきました。
トートバッグになって大バカ野郎当日帰っておいで。

たくさんの人の力を借りて、ぜひ手にとってきいてもらいたいアルバムができました。
詳しくはまたブログで書けたらと。

12月11日、この連載200回を記念しての大バカ野郎集会。
おかげさまでの気持ちを込めて成功させるべくあぁじゃないこうじゃないの毎日。
向かえる場所があることもまたありがたし。 横浜にてお待ちしとります。



 ♦独占企画 諭介がお答え致します


■「ハロー諭介さん(笑)。今月はアイルランドから帰ってきてからの更新かな?と思ってのんびり待っていたので、まさか空からのお便りになるなんてびっくりでした!偶 然にも200回目のコラムが記念すべき回になりましたね。どうしてるのかな?と思っていたので、バタバタ具合など想像はしていましたが、伝わってきて安心したり、頑張れー!と思ったり。気候のことや食べ物のこと読んでさらに心配になりましたが、たくさんのTシャツ重ね着してますかね?(笑)初めての地でのライブはドキドキだと思いますが、初めてのことはワクワクでもあるから、挑戦できることを楽しめるといいですね!あとはハロウィンのライブだし、お客さんをかぼちゃだと思えば……なんて(笑)。うまく行くよう応援しています」
(A.T. 2016年10月30日 13:12)
はいハロー、ご心配ありがとう。今おもえばだけど、行ったことないとこ行ってドキドキしたんけんど、いつもどこに居ても何がおこるかわからんし、どうなるかってハラハラは変わらんのだね。ドキドキしていたいね。これからもどこに居ても。

■「中尾さんの行動力にはびっくりです!荻窪のライブの時に突然アイルランドに行くと聞いた時は衝撃でした。アイルランド!?ライブ!?海外!? 本当にアイルランドで歌ってきたんですね。アイルランドでの様々な出来事を是非聞きたいです。ご報告楽しみにしてます」
(柿の種 2016年11月4日 17:24)
行くか行かないかと言われたら行くって選択肢しかないっべってお誘いは行くしかないっべって感じでありました。こういう刺激をくれるお誘いはありがたいね。ほんとに行ってよかったなってなロンドンとアイルランドでありました。そう、行くって言ったのにみんな半信半疑で信じてもらえず狼少年の気分でありました。

■「連載200回おめでとうございます。 アイルランドでのライブ、諭介さんの未知のものに挑む姿勢、かっこいいなーって感じました。でもこのまま帰ってこなかったらどうしようって少し不安だったのでちゃんと帰ってきてくれて良かったです(笑)。 現地のお客さんの反応はどうだったのでしょうか? 話の続き楽しみにしています」
(夕陽 2016年11月19日 10:39)
聞いてる人もいたし、喋ってる人もいてさまざま。何人か終わったあとに感想を伝えに来てくれたり、一番目と三番目の人も近づいてきて何やら感想を伝えてくれて嬉しかったよ。

2016年10月29日土曜日

Vol.200「祝200回 アイルランドはダブリンへの旅メモ記」の巻

いま何時?ここはどこ?
昨日、午前中に渋谷新宿を自転車で行き来しバタバタと用事を済ませてる途中にも終わらせておくべきだった仕事残しが発覚し、あぁこれがシワ寄せってやつかと二十日鼠よろしくテンテコの舞いを踊りましてようやく家に着き、準備にあてていた時間はなくなったので慌てて思いつくものをカバンに入れて、Tシャツばかりが多くなり、どうして事前に準備しておかなかったか、んが、仕方あるまいとギターと荷物をもって午後からtvk「部活応援プロジェクトしゃかりき」の収録へ。夕方5時半に終え5時50分の町田発成田行きのバスに乗り成田へ。バスは広い車内に自分と運転手さんの二人きり、1対1なので丁寧な車内アナウンスにも後ろから2番目の席からいちいち返事、もしくはオッケーサインを出したくなる。成田に着くと警察官が厳重警備していて、たしかに何が起こるかわからんもんなぁ海外なんて行くもんじゃないな、やめとくべきだったかとなんだか怖くなる。 問題はギター。飛行機に乗るときに預けなければいけないんだけど国内と違い扱いが雑だということでビビってた。預けてすぐに目の前で少々乱暴に扱われて、もう少し丁寧にたのみますよとお願いする。歳いくごとに飛行機が怖くなってきてるので、乗ってすぐ寝れるように空港でビールを飲む。2杯めの途中で出発時刻が30分早まったことが発覚。遅くなるのは聞いたことがあるけど早まるんかい30分も!と立ち上がりビールを半分残し、お店のおばちゃんに会計をたのむと、「これに入れていきな!普段はダメだけど特別ね!」と残ったビールを紙コップに移しわたされる。機内、映画見たり寝たり。機内食うまし。ビール飲む。またぐっすり。気圧のせいか、ビールのせいか、座りっぱなしのせいか、体パンパン足むくむ。 (一旦保存)

成田を出発して15時間、その前から夜だったから20時間ほど夜の中。夜と一緒に移動してるみたいだ。成田からイスタンブール空港で乗り換え今はそこからロンドンに向かう飛行機の中。前の文はイスタンブールでの待ち時間に書いたもの。ロンドンに向かい飛行機が飛びたつ頃にようやくじんわりと朝が滲み出してきた。飛び立ち、上空からイスタンブールの街を見下ろすと、屋根が全部エンジ色でかわいかった。機内食を食べた。なんじゃこりゃとなった。パンを噛めば噛むほど口の中に洗剤みたいな味が広がった。「ロンドンは飯が不味い」よく聞く言葉。だからか?一回ダメだこりゃと思ってしまうと、そんな言葉も重なってあたしゃもうダメだ。食べれない。さっきと同じトルコ航空なのになんで? ロンドンが近くなってきたから不味いのか?などなど不思議でしょうがなかったのだけど、どうやらその洗剤の正体は配られたお手拭きだった。食べる前に手を拭いて、お手拭きの洗剤が強烈だったので手についた洗剤がパンにも移ってそれを食べたからだった。(この間、猛烈に揺れて目を閉じて祈る時間あり)バイザウェイ、成田からここまで、CAさんに英語で「何を飲まれますか?」と聞かれる度に「コーヒー」と普通に言っているんだけど、毎回「は? なんだって?」「えっなに? なんつった?」って顔をされる。それから他の人の真似をして「カッフィ」的に言い直すと通じるのだけど、最初っから「カッフィ」って言うのがなんか恥ずかしいんだからもうちょい察してくれてもいいんじゃないかともおもいながら、聞き直されるのが面倒なので三日後くらいには「コーヒー」のことを普通に「カッフィ」と言うような男になってるに違いないなとおもいながらもうすぐ着きそうなので(一旦保存)ギターが無事でありますように。

ギターは無事だった。無事だったが写真にあるように打上げられた魚のように、しかもうつ伏せで放置されていたのでドキリとしたがギター自体は無事だった。空港で一旦外に出てイギリスの空気を吸う。イギリスは晴れ間が少ないと聞いていたけど、想像を上回るドン曇り。暗い寒い暗い。

おかげで浮足立つこともなく。あー来たんだなぁとじんわりと実感。空港から電車でロンドン・ビクトリア駅へ。街全体、古い建物で堂々としてる。建物かっこよく、バス、タクシー、ポスト、電話ボックスがかわいらしい。タバコ人口が多く、おじさんおばさんも吸いながら歩いてるのをよくみかける。おじいさんおばあさんがオシャレで元気。パブなんかで議論したりと、みんなよく話し合ってる印象。タクシーに乗りホテルへチェックインまで時間があるので荷物だけ預けて近くのパブへ行きビールを一杯飲みながら街を眺める。外で飲んだので寒い。つまみはいらないのか聞かれ手羽先を注文。おいしかったけど早くも日本食が食べたくなる。普段食べていたかき揚げそば、ラーメン、米、味噌汁、牛丼、などを思い浮かべながらやっぱりいっつも食べてるものをしっかり食べたくなる。この際カップラーメンでもいいと、日本でも食べなかったコンビニの弁当でもいいと、あったかくてしっかりしたものを食べたい。コンビニさえあればとおもう。日本ってやっぱりおいしいものがたくさんあるんだなぁと実感。夜は今回のライブ決定でお世話になり、実現にむけてもお世話になるなおちん夫妻と合流し日本食屋さんへ。店10時半には閉まるとのことであまり食べれず。どこも早めの閉店。帰りは地下鉄、地下鉄もこぢんまりしていてかわいらし。隣街までいき歩いて案内してもらう。道路も建物も石でできていてかっちょいい。建物も曲がり角もカーブになってて直角じゃなくて優しい、日本の迎賓館くらいはあるんじゃないかという建物が全部美術館。ロンドンの美術館は誰でも無料で入れて観ることができるとのこと。建物や広場やモニュメントがデカくて広くて、歴史と重みを感じる。広場で歌ってるおねぇさんに声をかけ許可がいるのか聞く。場所によって許可いるとこといらないとこと分かれているらしい。路上で歌うことに寛容な印象。帰って寝る。寝るも3時間くらいで目が覚めてロンドン時間の朝5時。なぜか部屋のエレクトリックプラグ=コンセントが全部使えず充電できない。コンビニや携帯やパソコンiPadにどんだけ頼って生きてたか知る。時差になれるまで時間かかる。寝れないのでポチポチと朝からうちはじめたけんど、日本時間26日午後15時頃、いかがおすごしか。

今回はこの連載200回目ということで、200回も書いてきたんだんなぁーと振り返り、自分で祝えたらとおもっていましたが、ロンドンよりまさかのアイルランドはダブリンライブへ向けてのひもじい旅行メモ記になってしまいました。まだはじまったばかりで何も書ききれてませんが、ロンドンロンドン愉快なロンドン、まだ何も愉快なことは起きてませんが、続きは来月書けたらと、大馬鹿野郎集会で報告できたらと。

ともあれ、2000年からはじまったこの連載、16年目にして200回目をむかえることができました。自分にも続けてこれたことがあること、力になります。毎月ケツを叩き続けてきてくれた田中さん、そして読んでくれるあなたに感謝です。本当にありがとう。200回を通過してこれからもなんかの合間に読んでもらえたらとおもいます。

そんな200回目、より実感するべくの5時間やるぜ大馬鹿野郎集会、12月の11日に横浜のtvk本社1階にて開催しますのでぜし!足を運んでもらえたらとおもう次第です、是非!

と今月はこのへんで。

と書いてホテルのベッド&ブレークファースト略してB&Bというらしい、簡単に言えば朝食バイキング、行ってきましてようやくあったかくておいしい卵を食べて元気が出てきて、卵とパンだけを3回とりに行き、あぁあったかくておいしいものってのはやっぱりありがたいなぁと、体に元気が出てくるのを感じた朝ごはんでありました。が、最後に、コンビニでよく売ってるカップ型のヨーグルトをとり、席でフタをめくると一面に青紫のカビのようなものがしきつめられていて、いやいやまさか密封されているしそんなはずはない、ヨーロッパならではの食べ物かとよくみてみたらばやっぱりカビでげんなり。食文化コミュニケーション、わかりあうのにまだまだ時間かかりそうであります。それでは200回目、このへんで。よい食欲の秋を。


乗り換え、イスタンブールの空港、の喫煙所にて。

イスタンブールからロンドンへ
ずっと夜だったのが少しずつあけてく
月が出てる

やっぱりもう飛行機は乗るもんじゃないなぁと思うほどの揺れ。
CAさんも必死な顔で椅子にしがみついてたのを見て、
よくあることじゃないんじゃないかと不安になる。
写真はそんなことすっかり忘れ、キレーだなーっつって。

連載を飛行機の中でポチポチ、200回目にして空を飛びました。

噂は聞いていましたが、こんなに雲が溜まってんのかとロンドン上空。

雲の下はドン曇りロンドン。

打ち上げられてたマイギター。

空港の中も暗いなー 日本電気つけすぎなのか。

ロンドンビクトリア駅へ

どこに行ってもクレーンはかっこいいんだな。

クレーンとか木とか、日本にもあるものみて安心する。

ドン曇ってるけど建物がどこをみてもなんだか可愛らしい。

シンプル

曇り日が多いからなのか、人も 街も明るかったり可愛らしかったり。

いいか、これはこうやって、、。作業員を見ても安心する。

野菜も元気。人参多め。

ロンドンの中華街は世界の中華街で一番美味しいと言われてるとのこと。
うまいものを見つけたら今のうちにといつもより食べてる。

石職人ってすごかったんだなぁとどこ行っても知らされて、これは何年に建てられたのか、ほー、となる。

ロンドンバスの押しボタン。

タクシかわいらしや、もう2日目にして完全にロンドンが好きになってる。
日本と通じるもんが、なんだかわからんけどある。
よそ者感がナッシング。

夕焼け見れた。

♦独占企画 諭介がお答え致します


■「“未来の足音”っていうのが頭にあったからなのか、今年のジュテームでは昔から聴いている曲を聴いても、あまり懐かしい感じは不思議としなくて、目の前のステージで鳴っているインザスープの音楽がずっと続いて、その先も変わらない景色が見えたような気がしました。掴みどころのないMCに笑えるところも、静かになって自然にみんなの音が入ってきてだんだん大きくなる音楽もインザスープの好きなところです。そして、ジュテームではその真ん中の歌声に吸い込まれそうになる瞬間がありました。ロフトの魔物のせいかなと思いましたが、インザスープのせいでしたかね(笑) 追伸:(あと一回で)連載200回おめでとうございます!続いていることが嬉しいです。イベントも楽しみにしています!」
(A.T 2016年10月14日 17:09)
→魔物いたなーいい奴もイタズラして来るやつも。どちらとも仲良く出来た気がするけどね。おもろかったね、ジュテーム。また来年も10月6日は空けといてくださいませ。

■「ロフトでの久々のジュテーム、ロフトの魔物を味方につけましたね。めっちゃ楽しかったです。最高に楽しい時間をありがとうございました。 漫遊記ファイナルDVDも見ていてライブの熱がつまっていてテンションあがります。これからのライブも楽しみにしています」
(柿の種 2016年10月18日 17:46)
→DVDは間違いもそのまま丸々入ってるから、そちらも含めて楽しんで見てください。 ヒント、どこかでコード進行が逆になってるボーカルの人がいる。それに気づいたギターの人が口頭で教えてあげている。 前半曲。

■「ロフトでのジュテーム、楽しかったです。確かにロフトには魔物が住んでいますね。いつもに増してパワフルでかっこよくて懐かしい歌も新しい歌も全部新鮮で心踊りました。 そういえば、私がインザスープを見たくて初めて“ライブハウス”というものに行ったのも新宿ロフトでした。ロフトの魔物とインザスープの魅力に取り憑かれて今に至ります。 連載のイベントも楽しみです」
(夕陽 2016年10月26日 10:09)
→僕たちもロフトもライブハウスにきたことがないような人にも来てもらえたらと思っていたので、きっかけになれて嬉しい話だわさ、ありがとう。