2008年7月28日月曜日

Vol.102「世界が変わる」の巻


うだる、暑い、夏い、やばい! とける、ベトつく、スウェッティングで溺れそう。

 今年の夏は長い、早めに開夏宣言を個人的にしてたおかげさまで、ながーく感じております。聞くとこによれば東京も7月25日現在37度まで上がったとかで、なるへそこりゃ、うなだれる暑さやわなと、納得する次第です。蝉が今年はなかなか鳴き始めんなーなんつって僕の周りで話題にあがったりもしてたけど、きっと蝉でさえ暑さにビビり引け腰になっていたのではないかとおもう暑さであります。去年の夏にフランスあたりが40度をこえる猛暑だと報じられてたけど、日本もこりゃ時間の問題かもしれんですね。体温より高いってあーた。ついのこないだの冬、寒くて寒くて「ありえない、ありえない、さぶい」なんつってたのに、この猛暑。季節はホントにすげぇーよ。
 年々僕の頭の中のアイポッドのギガ数が少なくなってる気がしますが、こう暑いとますますとろけていき、せっかくなのでありえない冬の寒さを思い出し、涼んでみようかとおもうも、あんなにありえん!なんて言ってたのに、まったく思いだせず、携帯カメラに撮っておいた雪の写真などを眺めてみるも、だからなんなんだ的な気分になり、時空をこえて過去の感覚に納涼を求めても、それはそれ、やっぱり今は今にしかないもんであるなぁーとうなだれながらも、あぢーなんつって夏を実感しまくってる次第です。
 いかがおすごしか?

 バイザウェイ。こないだタクシーに乗り運転手の人と話をした。ガソリンの値段が高くなっての影響やら、タバコ吸えなくなったから、お客が減ったやら。運転手さんは語りはじめ、僕は「へー、へぇー」なんつって窓の外の景色を眺めながらきいてた。
「いつも不景気の煽りをくらうのは、うちらみたいな一般大衆なんですわ」的な話から、いきなり「このままいけば、人類は滅亡しますよ」「えっなんでっすか」「そろそろ、第3次世界大戦なんかはじまったりするかもしれないし、環境のこととかありますからねー」。もともこもないこの極端な終末話。願望なのかアンチテーゼなのか。
「政治家が悪いんですよ、政治家が」よく聞く言葉や。確かに政治家の中には悪いことをしてる人はおるかもしれんし、政治の悪いとこもあるのかもしれんけども、残念ながら僕はあまり政治に詳しくないんだけども、なんかこう、人のせいにしてばっかりのボヤッキーに聞こえてきて、空しくなった。タクシーの運転手って過酷な仕事なんだろうけどね。不景気の煽りが人類滅亡、世界大戦までいくと、おっかなびっくりであった。

 勘定払う時になり、僕のもってたギターをみて「世界を変える曲作ってくださいね」なんつって告げられ、「おいっす」とお釣りをもらい、できれば一緒に変えたりましょうと言いたかったけど、言わずに別れた。世界を変えるなんて大きすぎて、大それたことかもしれないけど、また、そんなことばっかり考えて歌ってるわけじゃないけど、メロディーやリズム、歌の中にいると、ありえんことではないと思う時がある。それはうまいもん食って気分が変わるってのと変わらないぐらいのもんかもしれんけど、気分が変わるってのと世界が変わるってのは、そんなに遠くない気がしております。踊る気分で行けないとこはないと、音楽を聞いたり、やったりしてく度、そんなおもいは増えてく次第や。
 今までの歴史がそうだったからといって、危機管理は必要だとしても、同じネガティブなイメージを繰り返すなんてつまらなさすぎるし、かっちょ悪い。                          
 最近、自分で作ったぬかるみに足をとられそうになると、僕の頭の中には、羽と肉のない骨だけの鳥が飛んでいて、そこから光をみることがある。政治家だけじゃなく、金持ちだけでもないし、神様でもない、一般大衆であっても、タクシーの運転手であっても、僕みたいな一介のスターであっても、世界を変えれるのは自分やとおもいながら暮らしを踊るのは全然大袈裟なことやないと思うこの頃だ。

おわり

P.S.夏はやっぱり麦茶やね。
P.S.2 夏をなめるな、塩なめろ。