2007年10月26日金曜日

Vol.93「空」の巻

 肌寒くなってきた、冬がきますね、
目が覚めて、外は雨。絶好の連載書き日和です。
 毎月締切近くなってくると、この連載担当の田中さんより「へいへいへい諭介ーそろそろだぜー耳をそろえて明日の朝までにだしやがれー(笑)」ってなメールが届く。
  ずーっと何年も、毎月だ。書かせてもらってる上に催促までしてもらっては申し訳ないと、毎月、今月こそは締切のだいぶ前に仕上げたろうと思い、とりかかっ てみたりするのだが、「まだまだ日にちはあるじゃないか」と悪魔が囁く。結果いつもの通りギリギリになるわけです。そんな耳をそろえてなくちゃいけない 朝、いきなりの言い訳からのごあいさつ、いかがおすごしか。おはよう。
 
 時間差ではあるけれど、10月6日に遂行した毎年恒例の「ジュテーム」。来てくれたキッズ達、“ありがとー!”。 来れなかったボーイズアンドガールズ、“何やってんだーあほ! 来年は来なさいよ!” なんちゃって。
 翌日の日比谷野外音楽堂でのライブと合わせて、この2日間に照準を合わせて来てくれたみんながたくさんおった。北海道や九州、名古屋、大阪、遠方からの顔もたくさん見えた。「なんでみんな毎回こないんだ!」なんつって言ったけれども、この日に会えるのはやっぱり嬉しい。
 ありがとう。

 2日間のライブとも「空」が見えた。ジュテームはミラーボールがまわって宇宙だった。
 野音はそのまんま空。夜空。歌いながら「空になってしまいたいなー」と思った。上をみて歌う。広い空、ずーっと続いてる空。空みたいな気持ちの男になりたいと憧れた。
 歌と空は似てる気がした。空にはなれないけど、空と感じあうことならできるんだなぁとおもった。歌っていると空が近くなって、その中にいるような気分になる時がある。
 本当に空みたいな奴に会ったらつまらないのかもしれないけど、やっぱり空には憧れる。
 ライブが終わってからも「空」が残ってた。空の下で僕はあまりにも小せーなーなんて気分にもなって、ちょっぴり恥ずかしさみたいなもんが芽生えちゃったりして、それはもってて当たり前な大切な気持ちにもおもえた(笑)。空の下で恥ずかしいことはできんもんだなぁと。

 曇ったり晴れたり、悲しい日の青空だったり、いろいろあるけど、誰でも広い空を持ってるんじゃないかしら。
 なんつってそんなことおもわせてくれた2日間やった。

「ロー ドオブウォー」って映画を観た。ニコラス・ケイジ主演の、戦争のための武器密売人の話だ。戦争をしている国に武器を売って大儲けしている人の話なんだけ ど、空の下のダメな男が似合うニコラス・ケイジ、「リービングラスベガス」って映画を観て、そのダメ男チャンピオンなところが好きだったので観た。かなり いい味を出してるのだが、僕が感情移入して観たのは、国境に立つ兵士だった。ニコラス・ケイジが武器をトラック二台に積んで国境を通過しようとするとき、 その兵士はトラックを検査するのが仕事だ。「何積んでんだ」「傘だ」「傘のわけないだろ!」ってなやりとりをしながら、まずは書類を検査しているのだが、 その書類の間には大金が挟まれていて、それをみた兵士は「よし、通っていいぞ」とトラックを調べようともせず通してしまう。
 
 もしも僕が兵士であったらどうだろうかと考えて、きっと僕ももらってしまうかもしれないと、いや、もらうなこりゃと、もらう確率95ガロンはいってるなと確信した。
  のこり5ガロンで突っぱねたとしても密売人は国の一番偉い人ともつながってるし、どうにもならんだろう。通してしまえば、人の空を奪う武器だというのに目 をつむり、争いで貧しくなった我が暮らしを思い出し、きっと目先の金を握るだろう。空を忘れた人達が巻き起こす集団ヒステリーの中にいて、僕には見える空 があるだろうかと考えた。

 空があってほしい。
 映画の最後に「この映画は事実に基づいている」とあった。
 今現在、この空の下での出来事だ。



 これを書いていて、ブルーハーツの「青空」って曲を聞いてみたくなった。
 そんで僕は、力強い黄色の光るバナナの皮をむき食べることにする。

 雨、東京の空の下にて。
人形かなと思うくらい動かなかった。
なんかものすんごい考え事があるらしい。
ワシ対ウマ(猫)
飛んでるワシ対ウマ
地上におりたったワシ対ウマ。
猫パンチ!
なんてバ―チャルな猫なんだろう。
久々の野生に還ってます。
よだきんぼ万歳
よだきい=めんどくさい

◆独占企画 諭介がお答え致します


■「ゆうすけさんこんにちは♪ 毎月、楽しく読ませてもらってます☆ さて、『この世には何の偶然もない。すべては必然である』という考え方がありますが、ゆうすけさんは、どう思いますか? 私は、『運命』とか『奇跡』とか言われてる事も、全部生まれた時から決まってるんじゃないかなって思います」(from:名前はナイショ♪ 2007/09/26 13:53)
→そのことについてあんまりよく考えたことはないけど、必然な感じがするわ。偶然であっても必然にしちゃう強引さでいきます。


■「月から吹く風が心地よい季節になりましたね。『スマイルサークル』ありがとうございました。すごく良かったです。ライブで早く聴きたいな。“三年間”も過ぎてしまえば、あっという間ですね。相変わらずお元気そうで、よかった。まずは宿題。この夏はたくさんお散歩しました。川沿いの遊歩道をちびと一緒に。蝉に負けじと声を張る我が子にいのちの力を感じながら。夕立に追いかけられて泣かされたり、優しいおばあちゃんにお話してもらったりして。久しぶりに夕焼けもたくさん見ました。しばらく空も見ないでいたかなぁと。散歩といえば、先日、東京へ。ホテルから東京タワーまでお散歩しました。のぼれなかったので、「蝋人形館」入ってみました。いろんな意味で怖かった…。『風色』聴きながら、夏を振り返っていたら、こんなお手紙になってしまいました。ほんとライブ行きたい。一緒に笑いたいですわ。
 宿題してたら、長くなってしまいました。このページを読んでいる方々には私の夏なぞ興味ないでしょうから、もしもお返事頂けるなら、本文掲載は無しでお願いします。それでは」(from:まり 2007/09/27 14:10)
→素敵やなー、宿題だしてよかったよ、散歩道、匂いがしてきそう、秋なのに。ありがとう。ライブきねよー。
※編集担当より:すみません、直接お返事は送らないことにしていますので、本文と諭介の返事を掲載させていただきました。


■「ジュテーム、チケット取れなかったーー・・・うっかりしてました・・・いつも以上に男にうつつをぬかしてたようで・・・(笑)あなどってて、ごめんなさい。。反省しました。それにしても、物でも何でも手に入らないと思うと、すごーく欲しくなる・・・卑しいなー私(笑)。とりあえず、アルバム買いに行こうっと! 今回は、聴きに行けないけど、中尾くん、歌っててくださいねー♪ 中尾くん、ジュテーム、ジュテーム♪♪♪」
(from:松子 2007/10/01 20:45)
→うっかりてキミキミ、八兵衛かっ。松子ジュテーム! 何でも欲しがるて、秋の病におかされてるなー。


■「ゆすけさんこんにちは? 今日も“虫”聞いて自転車のりました。ゆすけさんアメリカンバイクですか? 僕のは自転車です。すっぱくてのところを歌って山もとのおばちゃんがうまいねってほめてくれます。ゆすけさんのアメリカンバイクで何を歌いますか? 僕は速い歌が好きです」(from:たまだ 2007/10/02 11:00)
→たまだくん久しぶりぶり、すっぱくてーってことは「檸檬」歌ってんのかな。僕は最近、鼻歌で「涙そうそう」がでてくるわ。


■「諭介さん!このコーナーお願いでもいいですか? スター☆の片鱗をうかがわせるようなガキんちょのころの写真をアップしてください。できれば小中学生あたりが見たいなぁ~。高校生のときもいいかな。よろしくお願いいたします」
(from:Icuco 2007/10/08 20:58)
→お願い事でもどしどしオッケーよ。スターなので誰かの願いには答えて当たり前ですが、昔の写真はダメー絶対ダメー恥ずかしいからダメー。スターには今しかありません。


■「ジュテーム、日比谷野音、楽しかったー。やっぱりライブは楽しいですね。天気にも恵まれて本当に気持ち良い時間でした。またライブで生声を聴きに行きます」
(from:柿の種 2007/10/10 18:42)
→おもれかったね、これからもどんどんおもろくなってくよ。


■「諭介さん お元気ですか? ジュテーム、そして日比谷野音でのライブ、お疲れさまでした。野音は久しぶりでしたね…天気も良く素敵な時間が過ごせて楽しかったです。“Love Song”と“夜の掛け布団”は待望していましたので、大満足でした! 今回のエッセイはサウンドビーチ須美江の話題でしたね。私も行ったことがありますが、あの場所は特別に思えます。山と海と月と音楽…日常では味わえないような空間。そんな地元で“スター”ぶりが発揮できたようで、何よりです。ところで、スターってどんな人でしょう? 多才で華のある人?!…私は最近、視点が変わった感じです。“みんなを笑顔に出来る(満足させる)人”だと。受け手(客)の感覚に“○と×”ではなく“○や◎”を作るというか。『スマイルサークル』(曲)の冒頭のフレーズで言っている、(二律背反のマイナスな部分がない)笑いと愛と楽しみに溢れた心にもつながる気がします。これに関しては異論もあるのでしょうけど、いかがでしょうか? またお会いできる日を楽しみにしています」
(from:オリオン 2007/10/12 1:47 )
→スターについてもあまり深く考えたことがありませんが、スーパーマンやスパイダーマンとかの感じだとおもいます。


■「諭介さんこんにちは。2007年ジュテーム行きましたよ! 盛り上がりましたね~! あの日を活力にあれから毎日頑張って生きてます! さて、そこで披露された“祝子川”。まさか“ほおりがわ”と読むとは思いませんでした。不思議な名前なんで調べてみたら“ホオリ”という名の神様が産湯として使った川だからついた名なんだとか。しかも“ホオリは田の神であることから流域には雀が生息していないのだという”って!! 本当ですか!?」
(from:めさこ 2007/10/12 15:17)
→おう! ジュテームよく来た! 残念ながらスズメはめちゃくちゃおった。電線に音符みたいにとまってたし、日本昔話を見て、ざるとつっかえぼうみたいなやつで罠を仕掛けたりもした。スズメも日本昔話を見ていたらしくつかまらんかったけど。曲書いた後で改めて知ったけど「祝う子」って書くのね。


■「諭介さんこんにちは。ジュテーム楽しかったですね。ジュテームを終えての感想を聞かせてほしいです。ところで、まったく余談ですが、先日、駅の階段を颯爽と駆け上がりあと一段というところでつまずき転びました(笑:こんなときに限ってミニスカートだったりするんですよね・・・絶対見られた!)諭介さんはこんな恥ずかしいというか、自分カッコ悪っ!みたいな経験はありますか? 急に涼しくなってきたので風邪などひかないように気をつけてくださいね」(from:匿名希望 2007/10/13 10:58)
→ありがとう。ジュテームの感想は空(そら)やったね。自分カッコ悪!ってのはないね。いっつもかっこいいです。、、、、、、車のバンってあるでしょ? 機材車とかによく使われてるやつ。その後ろの扉、下から上にぐわーんって開くでしょ? それを閉めるとき万歳の格好から下におろすじゃないですか、めちゃくちゃ急いでて、勢いよくしめたら次の瞬間、頭におもくて鈍い衝撃があって「あぅああ」って情けない声と共に崩れおち、何事かわからず一時おいて自分の頭を自分でやっつけたことに気づき、自分のアホさに心底憎悪がわいたのをおもいだします。「ファックファックファックミー」ってなんどもいって気をしずめ、運転してバックミラーをみたらマンガみたいに額に血がながれていて泣きそうになりました。っていうか涙目でした。っていうかわかりづらいでしょうか、っていうかながくなりました。あのときの興奮がっ。そして次転ぶ時は教えてください。ミニスカートね。


■「ロングインタビューで、聞きたかった事書いてました。なんで、中尾さん歌書かないんだろ?と思ってたんで。実際他の人書いた曲歌ってるとき、体の中にスーっと入ってこなかったんですよね。なんか苦しそうに思ってました。でも、スマイルサークルは体に入ってきましたよ。心に傷負っても、優しさに変わりますか? 今憎しみに変わりそうでこらえてます。4回裏切られたら、もう見切りつけたほうがいいんですかね。♪初めからなかったものだって思えば大丈夫~。つじつまが合うわ。確かにその通りなんですけど、悲しいんです。。あれ、これ感想メールでしたね。悩み相談メールになってしまいました。」
(from:スイ 2007/10/14 22:20)
→憎しみは一瞬で湧くけど、優しさみたいなもんは時間がかかるのかもしれんね。


■「今月のテーマは愛ある出来事ですよね?^^そしたら、やっぱりジュテームかなぁ! スマイルサークルのときに隣の人と手を繋いじゃったりしてドキドキしました。手が汗ばんできちゃって~^^;そしたら、友達も“私、今日手かさかさしてて申し訳なかった”なんて言って笑ってました(笑)でも、手をはいって差し出されたとき、ぽわっとあったかくなりました。ライブ前にも背が低い私に“場所変わりましょうか?”って言ってくれた子がいたりして。多分私よりも随分年下の子だったんじゃないかなぁ~。なんだか照れました^^ライブもみんなの、待ってました!!みたいな感じがあって愛がいっぱいでしたね☆ さて話は変わりますが、最近、金木犀の他に銀木犀があるってことを知りました。見たことないので匂いはわかりません。実は金木犀の匂いもあんまりよくわからないんです。なので、この時期みんな“金木犀が~金木犀が~”というので、ときどきやんなっちゃいます。だから私はこれからは銀木犀に注目して行こうかと(笑)諭介さんは銀木犀の匂い知っていますか? では^^」(from:A.T 2007/10/18 11:30)
→えー知らないのー金木犀のにおいー知らないのー。銀木犀ってほんとかいな、みつけたら教えてよねー。自慢しよ。


■「朝起きたらゆうちん(諭介さん)が夢に出演していたので、久しぶりに検索してみたら活動が再開されていたのを知りました。夢にまで宣伝かと恐れ入りました、頭が下がります。最近は、地球の時間の進み方が非常に速くなっているそうです、秋の始まりの予感を飛び越えて冬の匂いが私の鼻を刺激し、福岡なのに風邪をひいています。ところで、筆者への感想や励ましメールとありますが違えたら失礼します。もう何年も前にライブへ行きました。夜空の掛け布団や線香花火の頃です。ギターをかき鳴らす音、それに負けない腹の底の底のまだ底から響き、音になる声に魂をみました。その魂のライブを友達と共有し私達の歴史を紡ぐ葉となってくれました(幹でなくてごめんなさい)。ゆうちんの言葉と魂の声に刺激を受けてから、当時その友達を想って言葉を紡ぎました。聞いてください・・(なんちゃって)。

もも色は 桃の色
ぞうの色  サクラの色

香りが私に降ってきた日
空気の色は桃色だった

子供の頃にかえりたいと透明を求めた日
桃色のぞうと共に降ってきた

桃がみずみずしく美味しいのは
生きているから

降ってきたのは 私が生きているから

彼女には降らないけれど

もも色でなく
白い羽で囲まれているだろう
ほほのピンクの羽のある
白ウサギに囲まれているだろう

桃色のほほ染めて
笑っているだろう

いつか隣で笑うのだろう」
(from:あひるちゃん 2007/10/21 22:37)
→きいてもらいました、あひるちゃんでした。ありがとう。うん甘いもんたべたくなった。なんどもよんでくといろんな味がしそうやね。またライブにもきなさいよ!


■「街路樹が色づきはじめましたね。アルバム発表に続く精力的なライブ活動、お元気そうで何よりです。関西へのツアーの決定、ありがとうございました。とても楽しみにしています。おかげさまで、2007年最後の2ヶ月を笑って過ごせます。ほんと、諭介さんを“待って”いましたよ(笑)(「ロングインタビュー」より)。それはさておき、団地で聞いたお母さんの声。私もそのお母さんの気持ちが少しだけわかるようになりました。けど、そんな行き場のない思いを昇華する方法も最近見つかりました。それはとりあえず笑ってみること。ちびの泣きべそ顔は、こっちが笑っていると笑顔に変わります。その笑顔をみていると、大抵のことは“ま、いいか♪”って。これ、『スマイルサークル』のおかげです。いろんな人に笑顔が届くといいですね。
 追伸 私のお腹の中でインスーを聞いていた娘は、『スマイルサークル』を聞いてはじめて踊ってくれました。おかげさまで“ハナタレ”に育ち、1歳にもならないのに公園を走り回っています。ありがとうございました」(from:まり 2007/10/26 6:01)
→すんばらしい!ジュテ―ムと野音にて人生初のライブをインザス―プでむかえ初踊りを体験したガキんちょが僕が知ってるなかでも三人おりました。 これからもますます手のぬけないステージになりそうです。おまたせ。

■「こんばんは。夏の終わりは何だかしんみりしますね……お祭りの写真キレイですね。金魚すくいの色がとても好きです。最後の、子供を叱る親。私も仕事の関係でよく目にしますが、何とも言えない気持ちになります。"叱る"ならともかく"怒る"、更に通り越して"キレてる"親、結構いるんですよね……何も言えないし言う筋合いでもないと思いながらも、やっぱり見ると落ち込みます。どうかこんなのたまたまで、普段は幸せに暮らしていますように、と無責任に思って、また凹みます……堂々巡り。変な所に食いついて長々スミマセン。つい。
 ジュテーム行きました。私にとって1年振りのライブ、本当楽しかったです! ありがとうございました! やっぱりIn the soupが大好きだな~としみじみ思いました。また行きます♪ 次回のコラムも楽しみにしてます。風邪など引きません様に。それでは」(from:大橋まどか 2007/10/26 6:01)
→へんなとこじゃないよん。親になってみらんとわからんのかもね。
またライブきねよ―。

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