2004年12月25日土曜日

Vol.59「31の冬だよ おい!」の巻

 幡ヶ谷を自由行動、手ぶらで平日日中堂々、2004年のぼかぁふらふら徘徊、ダイオキシンに憧れる。アスファルトの下の汚された雨水、地下パイプを流れる。所狭しと人の住む縦長や横長の長方形に組み込まれたサイコロの目の様な……窓窓窓。僕ほど白々しくなく、僕より白々しい暮らしのアリ塚。12月の空気に乾かした唇を何度もなめて、ジャケットからパーカーのフードを出して、高校時代のようだ。で、乾いた唇に流し込む為の缶コーヒーの自販機に辿り着くまで歩き、褒美にタバコと交互に公園のベンチ。日中堂々。何の役にも立ちはしない、東西南北。僕の心は回りっぱなしの方位磁石。ふとよぎる女の裸。わいせつだ。わいせつだけがこんな日の方向指示器だ。くだらねえなあと思いつつ、冬の冷たさで頭ん中洗って。いつでもそんな気持ちは拭えないもんだ。
 寒いのは嫌だなあ。こんな日のコーヒーとボブ・ディランは悪くない。そんな12月、もう年末だ。2004年、この年を振り返ってみよう。私事だが、2004年は長渕 剛との出会い。今思えばあれは何だったんだろうか。誰だったんだろうかと思うけど、先日送られてきたCDとDVDを観ると、やっぱり僕は長渕 剛と歌っていた。この人は攻め続け、世界の中心で剛を叫んでる。昔とは違った形にせよ、刺激をくれた人だ。次回会う時は、もっとこう、何かやらかせたらと、やるじゃねーかキョーセラよろしく、刺激しあえたらと思う。
 何は無くとも自分事。2005年はもっと自分の道を、こう、つき進めたらと毎年思うが、例年以上に曇りガラス拭き取って、透き通る道が見えたらいい。
 んで、2004年コロムビアミュージックエンタテインメントとの契約が切れたこと。メジャー落ちだ。この時代、メジャーもインディーズでも変わりなく音楽活動はやっていける時代だけれども、やはり一度契約してそれが切れるというのは、ちとさみしいところがあるもんだ。メジャー落ち。落ちてるからね。人の顔が変わったり、変わらなかったり、自分の甘えていた所が分かったり、気付かさせられる。この後におよんでも、まだやりたい事よりもやりたくない事の方が目に付いて、まだメンバーや周りの人に甘えっ放しだったりしてる。
 おい、31の冬だよ。頭の中でごちゃごちゃ考え、迷い、揺れて、少しつまらん事になってんなあ、おい、と。アルバイト汗をかいていこうぜっつう事で、ヘルメット被り、ビルディングの直角を作る一作業員になる。やっぱりこれだな、と。飯がうんめーえなあーと思いきや、あまのじゃく、やっぱりここじゃねーなあーと。すぐに飽き飽きしてしまう。そりゃあそうだ、ここじゃないんで、全責任を放棄して幡ヶ谷ふらつき散歩、ふらふらふらつく、「何もしょえない男って不幸なんですよね、男ってやっぱり何かを背負っていた方が幸せなんですよ」と貴乃花がいつか言ってたよなー、なんて思いつつ、その通りだ。でもまあもう少し待っちょって下さい。今はこうやって、ふらついていたいんです。なんて言い訳をしながら、このつまらん時期をいつか笑い話にしてやる。
最後に2004年のベスト映画3。
3位、「イン アメリカ」
2位 「ミスティックリバー」
1位 「21グラム」
ショーン・ペンのかっこ良さに気付いた年であります。
何はともあれ、ライヴで会おう!




「そんな散歩の途中福井県で働いている友達から送られてきた写真。町の集まりでのだしものらしい。かなりきまってる。」