2004年6月26日土曜日

Vol.53「二度目のドラマ報告」の巻

 この度、私は『ビーバップハイスクール』に引き続き、『ラブジャッジ2』というTBSドラマに出ることになりまして、今撮影を終えたばかりです。ヤンキーに引き続き今度はホスト役の一人として、またしても後ろの方で立ってたりします。二回目ということもあり、少しは要領を得て、盛り上げ役として奇声をあげたり、監督さんの配慮もあってギターを弾かせてもらえるなどして楽しい時間をすごさせてもらいました。画面上では、よくよく見ていないとわからないかもしれませんが、“あっ、あそこにいたっ、中尾なにやってんだ”などと探し当てて見てもらうのも楽しいかもしれません。それにしても共演者の方々には沢山の刺激をもらいました。特にボカァ、演歌歌手の坂本冬美さんが非常に印象深く今にいたります。着物姿で歌うシーンは凛としていてカッコよく、しなやかで、冷たいようでその裏の激情がひしりひしりと切なさになって伝わってくる。まいったっす。こんな人がいるんだなぁと嬉しくなりました。長い待ち時間にも笑みを絶やさず、本番になるとキリッと張り詰める。美しい人です。そんな冬美さんが演じるのは僕らホストのオーナー役で、賑わう店内の中、すみっこで怒られているホストを僕がやらしてもらいました。本番の合間などに歌手同士の会話をしたりして、非常にキュウトなキュウトな一面も見せられて、まいりました。
 また主役の泉ピン子さん、テレビのままパワフルでゴツゴツと岩が転がるロックン・ロール的な人。「若いうちから手ぇ抜くこと覚えてんじゃないよー!」などと大声でスタッフに激をとばしていたり、周囲へ気くばりしていたり、なによりまっすぐまっすぐ生きてきて、あたってぶつかって、生きてこられたんだろうなぁと思わせるそのオーラ、それが本番で一気にでてくる瞬間に僕は感動しました。矢沢の永ちゃん好きで、永ちゃんの話と犬の話をしてる時はチャーミングな人やなぁと思ったし……。小林捻侍さんはヒマさえあればみんなを笑かしてた。ユラユラ揺れながら、落ち着きのない子供みたいに一人でおもろいことみつけては一人で笑ったりしてた。意外だったのは、リハーサルでは何度もNGをだしてたこと。ゆっくりと自分のペースで空気をつかんでいく感じ。さすがのピン子さんも「ずるいよ〜おやじぃ!」なんていいながら涙流して笑ってた。でもやっぱりOKテイクを見るとびしっときまってる。さすがや。おちゃめな人でした。
 役者の世界は互いに高め合い、刺激しあったりしながら、最終的に孤独な戦いをしていると感じました。関わる全てのスタッフがいて自分が成り立っていることを感じながら、その中で演じて生き様をさらけだしてる。歌も役者も変わらないとこにやっぱり光があって、きっちり自分自身というものが表現できるような人間にますますなりたいなと思わせてくれる現場でした。ピン子さんも冬美さんにもアルバム『ヘブン』を渡したのだけれど、何を感じてくれただろうか、みなさんはもう聴いてくれただろうか、聴いてくれたらまたライヴで感じあえたらと思う次第どぇす! 今日のところは、冬美さん熱にほだされながら眠ることにします。

 ニュー・アルバム『ヘブン』リリースの超ロング・インタビューが、 同じくB-PASSのHP上で読めますので、是非そちらのチェックもヨロシクお願いします!! また、東名阪のワンマン・ツアーも決定してます。詳しくは ↓のINFORMATIONをご覧下さい。写真は、アルバム一曲目の表題曲「HEAVEN」のPV撮影時のものです。